フィクションかそうでないかはあなたが決めて
「僕は人殺しかも知れない。」
そう呟いたところで、一体何人の人がピンときて、ギクリとするのだろうか。
ある少女が「やめて!」と叫んでた。
それなのに少年たちは、「もっとやれ!」だの「え?なんて言ってるか聞こえなーい!」だなんて言ってペットボトルで何回も何回も殴っていた。
僕はこんな世界を知らなかった。
いや、知っている。
自分がいつもされていたことで、人や場面が違うだけだ。
知らないフリをして自分を保とうとしたのだ。
自分じゃどうすることも出来なくて、周りを見渡してみた。
こんな状況がすぐそばにあるというのに、自習をしている人もいた。
僕のように固まっている人もいた。
「止めなよ…。」小さな声で言っている人もいたが、それは届かない。
大人が止めに入るもソレは止めることをしなかった。
僕は、きっとあいつは薬をやっているに違いない。そう思うほどに狂っていた。
僕が薬中なのか?w
確かに、その子はお世辞にも可愛いという分類には入らない、運動も苦手、話すのも下手くそ、影が物凄く薄かった。
虐められても仕方のない子なのだろうか。
これは実際に僕が何人もの大人に言われた言葉だ。「あなたは嫉妬されやすいの。だから仕方がない。」と。
その子は、二度と学校には来なくなった。
死んだのか、生きてるのか。
少なくとも、皆には忘れ去られて死んだ。
ある本の中では、虐められていた子が自殺した。家庭教師の青年はいじめっ子にこう言った。
「絶対に忘れるなよ!お前が殺したあの子を!絶対に忘れるな!」
僕も共犯者だ。忘れない。
イジメだなんて言葉があるからいけないんだ。
人殺しなんかそこら中に沸いてんじゃんか! 本当にその通りだと思う。
グサグサと平気で刺してくる人、平気で肩を押して崖から突き落とす人、平気で髪を鷲掴みにして水に押し付ける人…。
沢山いる。
ある人は友人のエゴに耐えられず、首を切って苦しんで死んだ。最後まで迷惑をかけまいと、自分の血を布団に吸わせるなどしていた。でも、そいつを悪く言ったモノは何一つ残さなかった。
誰が最強のエゴイストで、誰が悪くて、誰が正しいんだろうね。
それを決められる人って何ですか、神様?死神?w
誰ですか…。
私にはあなたの本当の顔が見えてしまって辛いよ。
悲しいよ、ダサいよ。
格好は良いよ。