皆みたいに上手に喋れない僕

[何で?]

何故、私は泣いてるのに僕はこの心から溢れたことによる胸の痛みや喉の痛み、頭の痛さ、心臓の動きの速さ、目から溢れ出るものの説明を上手く出来ないんだろう。

言葉によって傷ついた時の痛さを僕は知っているから、簡単に言葉にするのが怖い時が僕にはあるし、「やっぱり、あの時こう言ったけどこうだと思う。」なんて訂正したりもする。

逆に、言葉によって傷ついた時の痛さを僕は知っているから、わざと人を傷つけたりもする。

私が言うと、何故そんなことを言ったんだなんて偽善者の大人は攻めてくる。他の子たちが無意識に発してる「言葉のナイフ」には一切触れず。

僕は、何故か人よりも傷つきやすい。それは僕が弱いからなんだけど、表情からも人の感情を読み取れてしまったりするんだ。それはきっと、相手が感情を隠すのが下手くそだから。

だから外に出ると、僕は人よりも「言葉のナイフ」が多く見える。

「ナイフの雨」が降ってる。それは傘をさしても突き破ってくるほど強い雨だ。

僕はその雨が怖い。刺されたくないからとそのナイフを素手で握ったら痛いし、取りこぼしたナイフは体に突き刺さってくるし、刺さり過ぎたおかげでナイフの羽ができた。

そうなるとどうなるかって?僕にもわからないけど、空を見上げるとそこが建物の屋上だろうが何だろうが、飛べる気になるのさ。だけど、ナイフの羽が重すぎるから飛べないこともちゃんと知ってる。

だからね、僕は、なんでそんな簡単に喋れるのかなぁ…。って思う。

羨ましいとも思ったけど、よく考えてみれば、人を傷つける何が羨ましいんだ。と思った。だってそしたら人間じゃなくなるでしょ?

僕はよく考える。「心が傷ついた時も血が流れればいいのに。」

そしたら人はもっと言葉を選んで優しくなれるんじゃないかな?

そうしないとわからないあなたってなんなの。

そしたら何枚もシャツが必要になるねw

そしたら地球は真赤になるね。

そんなことしたって人は変わらないってわかってるだろ?

それを使って簡単に人を殺すようになるのが人間だ。

何故だろう…。

[連れていって]

どこか遠くまで私を連れて行って欲しい。

誰も私を知らない所まで。

暖かい感情だけの世界まで。

もっと余裕のある世界になればいい。

朝は静かな朝を、自分磨きをして、出来る仕事をして、好きなことをして、夜は皆で歌を歌って、自分に満足して寝ればいい。

ワガママかも知れないけど…。

分かって欲しい。

理解されたい。理解してあげたい。

もっともっと、私の知らない世界を知りたい。私の知らない世界に行きたい。