精神安定剤さん

私は寝るべき時に寝れないし、起きるべき時に起きれない。

寝ようと思うと、誰かの話し声が聞こえてくる。

「お前みたいなやつが寝てもいいのか?」でも、もうこんな時間。寝なきゃ。

「あの人と話せるかも知れないのに寝たらだめじゃない?」でも、私はもう寝なきゃ。尚更ダメ人間だと思われちゃう。

「へぇ。放っておかれるのが嫌いなくせに僕のことは放っていくんだね。」うるさいなぁ。睡眠薬を飲めば寝れるよね。

「また薬に頼って私は薬漬けですよ、可哀そうでしょって?w」そんなんじゃない。じゃあどうしろっていうのよ。

こんなにうるさい奴と何処で出会っちゃったんだろう…。

これって幻聴なの?ただの自分の中での会話なの?だとしたらなんで静かになってくれないの?自分の事もコントロール出来ないの?

私って何だ。

残念ながら私の中の心電図は一定になることを知らず、常にバクバクと波を打っている。しかも、それぞれの波の高さは毎回違う。だから苦しい。

だから睡眠薬で無理やり押さえつけるのだ。

だが、これをすすめた医者は飲むことをやめろと言う。

「おかしいなぁー。」

ユラユラ揺れて、ハラハラ止めて、グルグル回る。

私の精神安定剤さんは誰かのモノになっちゃった。

私の精神安定剤さんは何処にいますか。

心が痛いです。

わけもなく悲しいです。

誰かと結婚したら楽になりますか。冷凍されたら暖かくなりますか。

ずっと一緒に、私のどんな最期でも看取ってくれるという保証付きの人が欲しいです。

例え自殺だったとしても、目の前でちゃんと見てくれていたら、きっと恥ずかしくて死ぬことをやめると思うから。

精神安定剤さんは何処にいますか。何をしていますか。何を考えていますか。

人の心をえぐり取って、全部全部見れたらいいのにね。